S&Dセレクション

渋谷の新たな顔となる大型ディスプレイ 「渋谷駅前ビジョン」

渋谷駅前に大型ディスプレイが登場、 ダイナミックな訴求が可能に。

ヒビノ(株)は、2019 年 1月1日より運用が開始された「渋谷駅前ビジョン」に、同社製LEDディスプレイ・システム「ChromaVision(クロマビジョン)160」を納入している。「DHC Channel」「QʼS EYE」に続き3基目の納入であるが、今回はその背景や、今後の可能性などを、乗松安土 氏(ヒビノ(株)ヒビノクロマテックDiv)に語ってもらった。


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 ▲ 既存のディスプレイと「渋谷駅前ビジョン」(左)を合わせた5面のシンクロ放映による、

スクランブル交差点をジャックしたダイナミックな訴求が可能となった。

 

 

LEDディスプレイはクオリティが求められる時代に

 

——ヒビノ社のビジョン事業のこれまでについてをご紹介ください。

 

 ヒビノクロマテックDivは、LEDディスプレイ・システムの開発および製造・販売を担う企業として、1996年のフルカラー・LEDビジョンシステム発表以来、業界のパイオニア的存在であり続けてまいりました。

 

 古くは、2004年のアテネ五輪など時代の節目となる大きなイベントでも度々ご採用をいただいており、日本有数の情報発信地である渋谷交差点でも3基の大型ディスプレイを納入させていただくなど、国内外において大きな実績を残しております。

 

 

——昨今のLEDディスプレイ業界全体の動きは、どのようなものであると感じますか。また、その中でヒビノ社が他社と差別化を図るために行われている取り組みなどをお聞かせください。

 

 2020年開催のオリンピック・パラリンピックに向け、首都圏を中心とした各所にLEDディスプレイが設置されております。日本でもLEDディスプレイを導入する企業が増加し、品質は勿論ですが、ディスプレイの画質など、より厳しいクオリティが求められる時代となりました。弊社の画像処理技術がより活かせる好機と捉え、積極的にご提案すると共に、これに甘んじることなく更に技術を磨いていきたいと考えております。

 

 

 

設置場所に即した見せ方で可能性は広がる

 

 

——今回「渋谷駅前ビジョン」を納入するに至った経緯を教えてください。

 

 日本有数の情報発信地として、世界的に有名な立地な上、そのほぼ中央に位置する渋谷駅前ビジョン様につきましては、かねてからLEDを使ったビルボードビジョンのご提案を繰り返し行って参りました。重量や消費電力といった厳しい設置条件のもと、設計から設置、保守に至るまで、相応しいクオリティを弊社がご提供できると判断され、この度、納入することになりました。

 

 

——「渋谷駅前ビジョン」が設置されたことで今後どのような可能性が考えられますか。また、今後の屋外ビジョン全体の可能性について、ご意見をお聞かせください。

 

 ダイナミックOOHなどの登場により、LEDモニターを使ったビルボードビジョンがより、ユーザーと近いものへと変わろうとしています。従来型の美しくインパクトがあるディスプレイは当然ながら、大型だけではない設置場所に即した見せ方でもビルボードビジョンの可能性は広がると考えております。

 

 

——ヒビノ社の今後の展開について教えてください。

 

 業界屈指と自負しております画像処理技術をさらに磨くのはもちろんのこと、新しいデジタルサイネージの形を模索し、積極的に展開していきたいと考えております。

 

 

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▲ 今回新たに「渋谷駅前ビジョン」が新設された(左)。

 

 

拡張性を持たせた次世代メディア

 

 「渋谷駅前ビジョン」は、スマートフォンなどと連動した双方向配信や、天気や湿度などに連動して放映するリアルタイム配信にも対応可能な、拡張性を持たせた次世代メディアとして運用される。

 同ビジョンの納入により、屋外ビジョンを活用した様々な取り組みの広がりに期待したい。

 

 

【渋谷駅前ビジョン】

■ 設置場所

渋谷駅前ビル

(東京都渋谷区道玄坂 2-3-1)屋上

■ 運営

東京急行電鉄(株)

(株)東急エージェンシー

■ 運用開始

2019 年 1月1日

■ 放映時間

9:00〜24:00(15 時間)

【納入したディスプレイの概要】

■ 製品名

ChromaVision(クロマビジョン)160

■ 画面サイズ

W21,600mm × H16,320mm(1,066 インチ)

■ 画面面積

352.51㎡

■ 画素ピッチ

16mm

■ 解像度

1,350×1,020 pixels

■ LED素子

3 in 1 SMD型

■ 最大輝度

6,000cd/㎡

■ 特長

・最高輝度 6,000cd/㎡により、屋内はもとより太陽光の当たる屋外でも高コントラストな映像を再現。

・ディスプレイモジュールは任意の数で組み上げられるため、画面の大きさや縦・横比率を用途や設置場所に合わせてフレキシブルに設定でき、目地のない大画面を構築可能。

・ヒビノの厳しい品質基準に基づいた仕様により高画質と安定性を実現。

 

 

こちらの情報は月刊サイン&ディスプレイ2019年2月号に掲載しております。

 

 

【問い合わせ】

問い合わせ

ヒビノ(株) ヒビノクロマテック Div.

LEDソリューション部

神奈川県横浜市港北区新吉田東8-50-14

Tel. 045-534-1151

Fax. 045-534-1154

https://www.hibino.co.jp/chromatekdiv/

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